燻煙乾燥
木材を切り出した後、その木材を「建材」として使えるようにするのに、乾燥が必要になります。
一般的には木材は切り出した瞬間は重さの8割以上が水分です。
この水分を20%以下まで乾燥させなければ使う事が出来ません。
昔の人は、切り出した木材を1年程放置していました。
俗に言う天然乾燥というやつです。
今は・・というと、90%以上が120度を超える高温のサウナに木材を入れ、たくさんの重油を使い、急激に乾燥させる「高温乾燥・急速乾燥」です。
当然、ビジネスですから、伐採から乾燥、製材まで短ければ短いほど手間は減ります。
短時間で処理を終える反面、内部で割れが生じ、材と材が接する仕口に割れが生じると構造強度にかかわる問題になります。
また、材の酸化劣化を起こし、耐用年数の低下を招きました。
「千葉の森の家」の木材は、その名の通り千葉の森で採れた木材を採用しますが、乾燥方法に「高温乾燥」を使うことを避け「燻煙乾燥」という温故知新であり最新の技術を採用しています。
この燻煙乾燥は木材を製材する際に出た、端材を燻し木材を乾燥させて行きます。
乾燥温度は40~45度。
決して簡単に出来る工法ではありませんが、この柱や煙を燻すこの工法はゼロエミッションを実現すると共に木材に付きものの割れや狂いを減らし、安定した材を約束してくれます。
高温乾燥材での家造りも、燻煙乾燥材での家造りも経験してきましたが、柱の照りや寸法の安定性、そして木材の粘りなどを見ると、かなり違いが見れます。
構造だけではなく、床材や外部に貼る外装材に使う材にも全て燻煙乾燥材を採用しています。
温故知新でありながら、最新の技術。
ユーザー目線から考えるととても良い、粘りと照りのある素晴らしい材料になります。